知っておきたい「単元株制度」の仕組み
投資の初心者
先生、『単元株制度』について教えてください。
投資研究家
それはね、株式の売買の際に会社が自由に決められる最低売買株数（1単元）のことだよ。
投資の初心者
つまり、会社ごとに売買できる株数が違うということですか？
投資研究家
その通り。例えば、1単元が100株の会社と1,000株の会社があると、最初の会社では最低100株単位でしか取引できないということになる。
単元株制度とは。
投資の世界では「単元株制度」という用語があります。これは、株式の売買を行う際に、「1単元」という最小取引単位を各会社が独自に設定できる制度のことです。
単元株制度とは？
単元株制度とは、株式取引においてあらかじめ決められた一定数以上の株式を1単位として売買する制度のことです。この制度は株式市場の安定性や効率性を維持するために導入されました。具体的には、市場における売買単位が大きくなることで、小口の投資家による過度の値動きや操作を防ぎ、投資機会の公平性を確保しています。また、この制度により、株式の流通性が向上し、市場での取引が円滑に行われるように促しています。
単元株制度のメリット
単元株制度のメリットの一つは、投資にかかるコストが抑えられることです。単元株は通常、100株や1,000株などの単位で取引されます。そのため、少額でも企業に投資することができ、投資のハードルが低くなります。また、単元株での取引では、証券会社の購入手数料や売却手数料が1回の取引で固定されます。株数を増やしても手数料は変わらないため、少額の投資でも手数料負担を軽減できます。
単元株制度のデメリット
単元株制度のデメリットは、小口投資家に不向きな点があります。単元株とは、決まった株数をひとまとまりにして売買する制度です。少額から投資したい場合は、購入できる株数が限られてしまいます。また、単元未満の株式を売買すると手数料が高くなるケースがあります。さらに、市場の状況によっては、単元株を低い価格で購入できない場合があります。そのため、小口投資家は単元株制度が適用される銘柄への投資には注意が必要です。
単元株制度の導入企業
単元株制度が導入されている企業は、幅広い業界にまたがっています。代表的な業界には、製造業、金融業、エネルギー業、小売業などが含まれます。例えば、自動車産業のトヨタ自動車や日産自動車、金融業界の三菱UFJフィナンシャル・グループやみずほフィナンシャルグループ、エネルギー業界の東京電力ホールディングスや日本郵船、小売業界のイオンやセブン＆アイ・ホールディングスなどが挙げられます。これらの企業は、株式の流動性向上や株主構成の安定化などのメリットを求めて、単元株制度を導入しています。
個人投資家への影響
個人投資家への影響として、単元株制度は投資のしやすさや銘柄の選択などに影響を与えます。高額銘柄の場合、単元単位での取引となるため、少額投資がしにくくなります。また、取引手数料も単元ごとに発生するため、低コストで取引したい場合は要注意です。しかし、単元株制度は株価の乱高下を防ぐ効果もあり、個人投資家にとっても投資リスクの軽減につながるメリットがあります。