基金型確定給付企業年金とは?わかりやすく解説
投資の初心者
「投資の関連用語『基金型確定給付企業年金』について教えてください。
投資研究家
基金型確定給付企業年金は、企業が従業員の年金給付責任を負う確定給付企業年金の運営方法の一つです。企業と労働組合の合意に基づき、厚生労働大臣の認可を受けた企業年金基金が年金資金の運用と給付を行います。
投資の初心者
企業年金基金の役割はどのようなものですか?
投資研究家
企業年金基金は、企業から拠出された資金を管理・運用し、従業員に年金給付を行います。その運用成績によって、給付水準が変動することが特徴です。
基金型確定給付企業年金とは。
「基金型確定給付企業年金」とは、企業年金の運営方法のひとつです。労使による合意に基づいて規約を作成し、厚生労働大臣の認可を得た企業年金基金が運用します。この基金では、年金資金を管理・運用し、年金給付を行います。
基金型確定給付企業年金の特徴
-基金型確定給付企業年金の特徴-
基金型確定給付企業年金は、あらかじめ定められた給付額を実現するために必要となる拠出額や運用益を基金に積み立てていく制度です。特徴として、企業が給付水準をあらかじめ確定させている点が挙げられます。つまり、従業員が退職するまでの間に給付される給付金はあらかじめ定められており、企業は従業員に対して約束した給付額を支払う責任を負います。また、この制度では運用益と損失は企業が負担し、従業員は給付金を受け取るだけです。
どうやって運用されているのか
どうやって運用されているのか
基金型確定給付企業年金は、拠出された資金を運用し、将来の給付原資を確保します。運用方法は、運用益を活用するため、株式や債券などの金融資産に投資されることが一般的です。運用期間は、加入者の定年退職まで長く設定されることが多いため、長期的な視点での運用が行われます。また、安全性の追求と収益性のバランスを考慮して、リスクの分散を図った運用手法が採用されます。
他の制度との違い
-その他の制度との違い-
基金型確定給付企業年金は、他の企業年金制度とは大きく異なります。まず、掛金を拠出する責任は企業にあり、給付金の支払いは年金基金が行います。これに対し、確定拠出型企業年金では、従業員が掛金を拠出し、運用は個人で行います。
また、確定給付型では、将来受け取る給付金額が確定しています。これは、企業が給付水準を保証するため、運用の成果に関係なく、年金基金が支払う必要があるからです。一方、確定拠出型では、給付金額は掛金の運用成果によって変動します。
メリットとデメリット
メリット基金型確定給付企業年金は、従業員に対して確実な給付金を提供できることが最大のメリットです。企業が一定額を積み立てるため、運用実績にかかわらず、退職時に予定額が受け取れるのが特徴です。また、年金保険料は全額企業負担のため、従業員の負担が少なく、福利厚生の一環として導入しやすいのも利点です。
デメリット一方で、基金型確定給付企業年金にはデメリットもあります。まず、企業の財務状況に影響されやすいという点が挙げられます。運用の成績が悪いと、企業が追加で資金を拠出する必要が生じる可能性があります。また、給付金の水準は保証されており、将来の経済状況の変化に伴って、給付金の額の引き下げが必要になるケースもあります。さらに、加入者が頻繁に転職すると、年金資産が分散し、給付金が減額されるリスクもあります。
加入条件と加入方法
-加入条件と加入方法-
基金型確定給付企業年金に加入できるのは、原則として、企業に雇用されている労働者です。ただし、パートやアルバイトなどの非正規雇用者や一定の要件を満たす自営業者も加入できる場合があります。
加入方法は、企業が実施する年金制度に申し込む必要があります。企業によって加入時期や手続きが異なるため、個々の企業の規定を確認することが大切です。加入手続きには、健康診断や収入証明書の提出などが求められる場合があります。