投資用語『評価益』とは？実現益との違いを解説

投資用語『評価益』とは？実現益との違いを解説

評価益とは

投資用語における「評価益」とは、投資家がまだ保有している金融資産の価値が購入時よりも上昇した状態を表すものです。これは、実際の売却益ではなく、資産の時価における増加分を示します。例えば、株式を1株1,000円で100株購入した場合、時価が1株1,200円に上昇すると、評価益は20,000円（1,200円 – 1,000円 × 100株）となります。評価益は資産の保有期間中のものであり、売却するまでは確定利益にはなりません。

評価損との違い

評価損とは、評価益の反対です。つまり、投資した資産の価値が購入時の価格よりも下落した場合に発生します。例えば、100万円で購入した株式の価値が80万円に下がった場合、20万円の評価損が生じます。

評価益と評価損は、資産を売却するまで実現しません。したがって、評価益や評価損がある場合でも、投資したお金を失うわけではありません。ただし、資産の価値が大きく下落すると、資産を売却する際の実現損につながる可能性があります。

実現益との違い

評価益と実現益は、どちらも投資において利益を表す用語ですが、重要な違いがあります。評価益は、資産の現在の価値が購入時の価値よりも上昇していることを指し、実現利益として確定するには、実際に資産を売却する必要があります。一方、実現益は、資産を売却して得た実際の利益を指します。

評価益は、まだ資産を保有している間は非課税ですが、実現益は資産を売却した時点で課税されます。また、評価益は、市場の変動によって増減することがあり、実現利益は資産を売却するまで確定しません。

投資家は、評価益と実現益の違いを理解し、投資戦略を策定する必要があります。長期的な投資目標を持つ投資家であれば、評価益を過度に重視することなく、資産を長期保有して実現益を得ることを目指すのが賢明です。一方、短期的な投資目標を持つ投資家であれば、評価益を機会をとらえて利益確定するために利用することができます。

評価益のメリットとデメリット

評価益は、株式や不動産などの資産の現在の市場価格が購入時または取得時の価格よりも上昇した場合に発生する利益です。この利益は、資産が実際に売却されていないため、実現されていません。

評価益には利点と欠点があります。まず、評価益は税金が課せられないという利点があります。これは、資産を売却するまで利益が確定しないためです。また、評価益は個人の資産価値の増加を示す指標として利用できます。

一方で、評価益には変動の可能性が高いという欠点もあります。市場の状況によって資産の価値は変動するため、評価益もそれに追従します。さらに、評価益は仮想的な利益であり、資産を売却するまでは現金化されません。そのため、過度の評価益を過信することは危険です。

評価益の注意点

-評価益の注意点-

評価益は資産の評価額の上昇による利益のため、実際に利益が確定していないという点に注意が必要です。つまり、資産を売却しない限り、評価益は確定利益ではなく、将来の値下がりによって損失に転じる可能性があります。

また、評価益は税金の対象にならない点にも注意が必要です。評価益はあくまで未実現利益であり、売却益が発生したときにのみ課税されます。そのため、評価益を当てにして過大な投資を行ったり、資産の換金性に影響されすぎたりしないことが重要です。