実現損益とは?投資の基本用語を解説
投資の初心者
『実現損益』について教えてください!
投資研究家
『実現損益』とは、投資をして得た実際の収益や被った損失のことだよ。
投資の初心者
具体的にはどんなものが含まれますか?
投資研究家
利息や、有価証券を売却した際の元本を除いた利益や損失が含まれるよ。
実現損益とは。
投資関連用語のひとつ「実現損益」とは、実際に投資運用した結果として得られた利益や被った損失を指します。例えば、利息などの形で現金として受け取ったものや、有価証券を売却して得た現金のうち、元本の分を除いた部分が実現損益となります。なお、評価損益や未収利息は含まれません。
実現損益とは?
実現損益とは、投資した資産を売却した際に発生する、原価(取得価格)と売却価格の差のことです。売却価格が原価より高い場合は利益となり、実現益と呼ばれます。逆に、売却価格が原価より低い場合は損失となり、実現損と呼ばれます。
実現損益は、資産を売却したタイミングで確定します。つまり、保有している資産が含み益(含み損)の状態では、実現損益は発生しません。ただし、確定申告を行う際に、保有資産の含み益(含み損)も考慮されます。
実現損益と評価損益の違い
実現損益とは、株式や債券などの金融商品を売却して初めて確定する損益のことです。一方、評価損益は、保有中の金融商品の時価変動による損益のことで、売却するまでは確定しません。
実現損益は、利益が出た場合は課税され、損失が出た場合は損益通算で税額を軽減できます。評価損益は、売却しなければ確定しないため、課税または損益通算の対象にはなりません。
実現損益の計算方法
実現損益の計算はシンプルです。具体的には、資産を売却した際の売却代金から、購入時の取得価額と売却に伴う手数料を引きます。取得価額とは、資産の購入価格に加えて、購入時に発生した手数料や経費を含みます。
式で表すと次のようになります。
-実現損益 = 売却代金 – (取得価額 + 手数料)-
例えば、1株1,000円で100株の株式を購入し、その後手数料として100円を支払った場合、取得価額は101,000円となります。その後、1株1,200円で株式を売却し、手数料として50円を支払った場合、実現損益は以下のようになります。
120,000円(売却代金) – (101,000円(取得価額) + 50円(手数料)) = 18,950円
実現損益のメリット
実現損益のメリットとして注目すべき点は、課税対象となる所得額を調整できることだ。株式を売却した場合、その売却益が課税対象となるが、実現損益を計上することで損失分を所得から差し引くことができる。このことにより、納税額を軽減することが可能になる。また、実現損益を利用して税金の繰延も行える。損失が発生した場合は、当期に計上せず、翌期以降に繰り越すことができるのだ。これにより、納税額を先延ばしにして、資金繰りを改善することもできる。
実現損益のデメリット
実現損益のデメリットとして挙げられるのが、税金の発生です。投資で利益が出ると所得税や住民税を支払う必要があり、利益が大きいほど納税額も増えるので注意が必要です。また、損失が出た場合でも税金の控除などのメリットを受けられません。さらに、実現損益を確定するためには投資した資産を売却する必要があり、そのためには手数料などの取引コストが発生します。