投資用語解説「特定関係法人」
投資の初心者
『特定関係法人』ってどういう意味ですか?
投資研究家
資産運用会社などを支配している会社だよ。他にも、資産の価値に影響を与える取引を行う法人も含むんだ。
投資の初心者
なるほど。政令で決められているんですね。
投資研究家
その通り。あとは何か質問ある?
特定関係法人とは。
「特定関係法人」とは、政令で定める以下の会社を指します。
* 上場投資信託などの資産運用会社を支配する会社
* 当該資産運用会社が運用する特定の資産の価値に大きな影響を与える取引を行う企業(利害関係者など)
特定関係法人とは?
-特定関係法人とは?-
特定関係法人とは、企業が特定の取引先と緊密な関係にあることを指す用語です。特定の取引先とは、子会社、関連会社、持分法適用関連会社などを含みます。これら企業間では、親密な関係や取引が頻繁に行われているため、利益や損失がグループ内で循環する可能性があります。
このような特定関係法人間の取引は、企業の財務状況の正確な把握や投資判断の際に、影響を及ぼす可能性があります。そのため、財務諸表や開示資料では、特定関係法人との取引内容やその影響が明示されています。投資家はこの情報を考慮することで、企業が特定関係者とどのように関わっているか、それが企業の全体的な財務状況にどのような影響を与えているかを理解できます。
政令で定められる法人
政令で定められる法人とは、法人税法施行令により特定の関係法人とされている法人を指します。具体的には、子会社、親会社、関連会社などが含まれます。これらの法人は、株式保有率や業務内容など一定の条件を満たす場合に特定の関係法人として扱われます。政令で定められる法人との取引は、税務上の特別規定が適用される場合があるので注意が必要です。
資産運用会社への影響
特定関係法人による影響は、主に資産運用会社に及びます。特定関係法人が投資信託を大量に引き受けると、運用会社は特定関係法人の指示に従わなければならなくなります。これにより、投資信託の運用方針や運用内容が特定関係法人の意向に左右される可能性があります。また、特定関係法人が投信の解約や売却を行った場合、運用会社は対応に追われ、信託財産の維持が困難になる場合があります。さらに、特定関係法人が運用会社に対して過度の介入や圧力を加えると、投資家の利益が損なわれる恐れがあります。そのため、資産運用会社は特定関係法人の影響から中立性を確保し、投資家の利益を守るための体制を構築することが重要となります。
利害関係人としての特定関係法人
利害関係人としての特定関係法人
特定関係法人は、会社に対して一定の利害関係を有する法人とみなされます。具体的には、次のいずれかに該当する場合です。
* 株主で、会社株式の議決権の5%以上を保有している法人
* 役員またはその配偶者、3親等内の親族、または役員の支配する法人
* 会社と取引があり、その取引額が会社の売上高または仕入額の10%以上を占める法人
特定関係法人は、会社との取引において、その利害関係を考慮する必要があります。例えば、特定関係法人から会社に役員を派遣する場合、その役員の行動が会社の利益ではなく、特定関係法人の利益を優先しないよう配慮することが求められます。また、特定関係法人との取引の場合、取引条件が通常の取引条件と異なる場合には、その理由を明確にし、取引の公平性を確保することが重要です。
特定資産の価値への影響
-特定資産の価値への影響-
特定関係法人は、その特定資産に対する価値にも影響を与えます。特定資産とは、特定関係法人が取得または保有する一定の資産を指し、その価値は関係する会社の財務状況や収益性に左右されます。
関係する会社の業績が良好であれば、特定資産の価値も上昇する傾向があります。これは、会社が特定資産を活用して収益を上げていることを示唆しているからです。逆に、業績が不調であれば、特定資産の価値も低下する可能性があります。なぜなら、会社が特定資産を有効活用できず、損失を被っている可能性があるからです。