ERM2とは?EU加盟国と通貨統合の関係
投資の初心者
ERM2ってどういう意味ですか?
投資研究家
「欧州為替相場メカニズム」のことです。詳しく説明しますよ。
投資の初心者
どういう制度なのですか?
投資研究家
EUの通貨統合に参加していない国の通貨とユーロの為替相場を一定の幅内で連動させる制度です。ユーロ圏と非ユーロ圏の通貨の安定性を図ることを目的としています。
ERM2とは。
ERM2(ヨーロピアン・エクスチェンジ・レート・メカニズム)とは、ユーロ圏に加盟していないEU加盟国の通貨とユーロの為替相場を一定の範囲内で連動させる制度のことです。1999年1月1日に導入され、1979年に設立されたERM(欧州通貨制度)の後継制度です。そのため、「欧州為替相場メカニズム(ERM)」や「新ERM」とも呼ばれています。
ERM2の概要
ERM2(為替相場メカニズム2号)は、ユーロ圏以外のEU加盟国がユーロに加盟するまでの準備段階として設けられた為替相場メカニズムです。参加国はユーロを中心とした変動幅の狭い相場を維持する義務があり、安定した経済環境の確立を目指します。ERM2への参加は、ユーロ導入に向けた重要なステップであり、参加国は財政・金融政策の協調を通じて、ユーロ圏加盟に必要な準備を進めます。
ERM2の目的
ERM2の目的は、ユーロ圏への加盟資格を得るためのユーロ導入候補国が、為替レートの安定性と通貨政策の規律を維持することです。これにより、ユーロ圏への円滑な移行と、通貨統合におけるマクロ経済の安定が促進されます。ERM2に参加することで、加盟国はユーロ圏の経済・金融政策の枠組みと緊密に連携し、欧州中央銀行(ECB)の監督を受けます。ERM2の目的は、ユーロ導入に備えて為替レートの安定と低インフレを確保し、ユーロ圏の経済・金融統合を強化することです。
ERM2の仕組み
ERM2の仕組み
ERM2(為替相場メカニズム2)は、欧州連合(EU)加盟国のほとんどがユーロへの参加を目指す際に採用された制度です。ERM2は、加盟国通貨の対ユーロ相場を一定の範囲内に維持することを目的としています。この範囲は「変動幅」と呼ばれ、+/-15%に設定されています。
ERM2に参加する加盟国は、自国通貨の中心相場を対ユーロで設定します。この中心相場は、ERM2に参加してから2年間は変更できません。加盟国は、自国通貨が変動幅を越えないように、介入する義務があります。すなわち、自国通貨が変動幅の下限を下回った場合は購入し、上限を超えた場合は売却する必要があります。
ERM2参加国
ERM2参加国は、欧州為替相場メカニズム(ERM2)に自国通貨を参加させている国のグループです。ERM2は、ユーロ圏への参加に先立って為替レートの安定性を確保することを目的とした協定です。ERM2参加国の通貨は、ユーロに対して±15%の変動幅の中で変動します。
現在、デンマーク、ブルガリア、クロアチアがERM2に参加しています。これらの国々は、ユーロ圏への参加を計画していますが、その時期はまだ決定されていません。デンマークはERM2に最も長く参加しており、1999年から参加しています。ブルガリアとクロアチアは、それぞれ2020年と2023年にERM2に参加しました。
ERM2と通貨統合
ERM2は、欧州為替相場メカニズム(ERM)の第2段階として導入された制度です。ERMは、EU加盟国間の為替レートの安定を図り、加盟国通貨をユーロに統合することを目的とした制度です。ERM2は、1999年にユーロが導入される前の移行期間に実施されました。この段階では、加盟国通貨はユーロに対して一定の変動幅内で固定されていました。ERM2への参加はユーロ統合に向けた必須のステップとされ、加盟国はERM2に参加することで通貨安定の確保とユーロ統合への準備を図りました。