労働価値説とは？分かりやすく解説
投資の初心者
「投資の関連用語『労働価値説』について教えてください。
投資研究家
労働価値説とは、商品（財やサービス）の価値は、生産に投入された労働量、あるいは労働時間の大きさによって決まるとする理論です。
投資の初心者
「商品そのものに付着する客観的な価値がある」ということですよね？
投資研究家
その通りです。労働価値説は客観的価値論とも呼ばれます。価値論には、この労働価値説（客観的価値論）と、新古典派経済学が唱える効用価値説（主観的価値論）があります。
労働価値説とは。
投資用語として知られる「労働価値説」とは、次のような理論です。
* 商品（財やサービス）の価値は、その生産に投入された労働量または労働時間の量によって決まる。
* 商品自体に客観的な価値が備わっていると考えるため、「客観的価値論」とも呼ばれます。
価値論には、古典派経済学が唱える「労働価値説」（客観的価値論）と、新古典派経済学が唱える「効用価値説」（主観的価値論）の2種類があります。
労働価値説とは
労働価値説とは、労働の価値で商品の価値が決まるという経済学における理論です。労働価値説では、商品を生産するために必要な労働の量によって、その商品の価値が決定されるとされています。つまり、労働の多い商品はより価値が高くなり、労働の少ない商品はより価値が低くなります。この理論は、古典派経済学の基礎となり、カール・マルクスの経済思想にも大きな影響を与えました。
客観的価値論としての労働価値説
客観的価値論としての労働価値説は、商品の価値を決めるのはその生産に必要な労働量であると主張しています。この考えは、商品の価値がその生産に費やされた労働力の量によって決まると考えます。したがって、労働価値説は、商品の価値を客観的な尺度で測定できるはずであるという前提に基づいています。
労働価値説の意義
労働価値説の意義は、この理論が資本主義経済への重要な洞察を与えたことにあります。この理論は、商品の価値はそれに注ぎ込まれた労働の量によって決まると主張します。この洞察により、資本主義社会における価値と搾取の源泉を理解することが可能になりました。
労働価値説は、労働が商品の価値の主な源泉であるという考えを強調します。この理論によれば、利潤や地代などの他の収入は、労働者の労働から最終的には生じます。したがって、労働価値説は、資本家は労働者によって生産された価値剰余分を搾取していると示唆しています。
この理論は、資本主義経済の構造と動態を理解するための重要な枠組みを提供します。労働価値説は、経済的格差や不平等、資本蓄積のプロセスを説明するのに役立ちます。さらに、労働価値説は、労働組合運動や社会主義的思想に影響を与え、より公正で平等な経済の必要性についての議論を支えてきました。
労働価値説の批判
労働価値説には、いくつかの批判が向けられています。1つの批判は、商品の価値は、労働時間だけでなく、希少性や市場の需要などの他の要因も考慮されるべきというものです。例えば、希少な宝石は、多くの労働が費やされているにもかかわらず、需要が低ければ価値が低くなる可能性があります。
また、労働価値説は、資本（機械や建物などの生産手段）の役割を軽視しているとも批判されています。企業は、資本への投資を通じて生産性を高めることで、同じ労働力でより多くの商品を生産できます。この場合、商品の価値は資本にも影響されることになります。
さらに、労働価値説は、熟練度や教育などの労働者の質を考慮していないとも主張されています。熟練した労働者は、より効率的に生産を行うため、同等の労働時間でもより多くの価値を生み出します。
他の価値論との比較
労働価値説との比較において、他の価値論との違いが浮き彫りになります。例えば、限界効用価値説では、財やサービスの価値は、その最後の1単位がもたらす満足度の増加によって決まります。一方、労働価値説では、価値はそれらの生産に費やされた労働の量によって決まります。これにより、労働価値説は客観的で絶対的な基準を提供するのに対し、限界効用価値説は主観的で相対的な尺度を提供します。