国際貿易機構(ITO)とは?
投資の初心者
『国際貿易機構』について教えてください。
投資研究家
国際貿易機構(ITO)は、無差別かつ自由な貿易を促進することを目的として、米国が提案した組織です。
投資の初心者
無差別な貿易とはどういう意味ですか?
投資研究家
無差別な貿易とは、すべての国が同じ貿易条件の恩恵を受けられることを意味します。つまり、特定の国が他の国よりも優遇されることはありません。
国際貿易機構とは。
投資関連用語として「国際貿易機構」があります。これは、International Trade Organization(ITO)とも呼ばれ、自由で公平な貿易を促進することを目的として米国が提案したものです。しかし、設立には至りませんでした。
国際貿易機構(ITO)の概要
国際貿易機構(ITO)とは、第二次世界大戦後の国際的な経済秩序を構築するために構想された組織です。国際連合の経済社会理事会の下に設立され、貿易の自由化、関税の引き下げ、貿易協定の調停などの役割を担うことを目的としていました。また、貿易の促進と発展のための資金援助や原料の安定供給にも取り組む予定でした。
ITOの設立経緯
-ITOの設立経緯-
第二次世界大戦後の1944年に米国が提唱したブレトンウッズ協定において、国際金融、通貨、貿易の安定化を図る3つの国際機関の設立が提案された。その中の1つが国際貿易機構(ITO)であった。
ITOは、関税、補助金、数量規制などの貿易障壁を削減し、貿易の自由化を促進することを目的としていた。また、世界貿易の拡大と多角化を図り、経済成長と雇用の創出に貢献することが期待されていた。
ITOが目指した自由貿易
国際貿易機構(ITO)は、関税やその他の貿易障壁を削減し、国際貿易を拡大することを目的とした組織でした。第二次世界大戦後の経済再建において重要な役割を果たそうとしていました。
ITOが目指した自由貿易は、すべての加盟国が互いに差別することなく貿易できるようにすることを意味していました。これには、最恵国待遇の提供、関税の段階的引き下げ、輸出や輸入に対する数量制限の撤廃などが含まれていました。ITOは、これらの措置によって世界経済の拡大と発展が促進されると考えていました。
ITOの設立に至らなかった理由
-ITOの設立に至らなかった理由-
国際貿易機構(ITO)の設立案は、1948年のハバナ憲章で採択されました。しかし、米国のトルーマン大統領が憲章の批准を拒否したため、ITOは発足に至りませんでした。トルーマン大統領は、憲章が米国の内政を侵害し、関税を多角的に削減することを義務付けていたことを理由に、批准を拒否しました。この拒否により、ITOの設立は頓挫することになりました。
ITOの検討材料となった内容
国際貿易機構(ITO)の検討の土台となったのは、第二次世界大戦後の国際経済秩序の再構築に関するさまざまな提案でした。
主な検討材料としては、多国間通商協定の策定、関税と非関税障壁の削減、為替レートの安定化、経済開発の促進、国際投資の規制などがありました。これらの提案は、自由貿易の促進、経済成長の維持、国際経済の安定への期待を反映していました。