財投機関債とは?仕組みや種類を初心者向けに解説

財投機関債とは?仕組みや種類を初心者向けに解説

投資の初心者

「財投機関債」について教えてください。

投資研究家

財投機関である特殊法人等が、資金を調達するために発行する債券ですね。

投資の初心者

公募債券で、政府の保証はつかないんですね。

投資研究家

その通りです。普通社債と資産担保証券の2種類があります。

財投機関債とは。

「財投機関債」という用語があります。これは、特殊法人などの財投機関が資金調達のために発行する債券のことです。公募債券(不特定多数の一般投資家に募集するもの)の一種で、政府の保証はありません。さらに、発行体の信用力に依存するもの(普通社債)と、担保資産の信用力に依存するもの(資産担保証券)に分けられます。

財投機関債の仕組み

財投機関債の仕組み

財投機関債の仕組みは、政府資金を活用した投資手段です。国が資金を必要とする事業やプロジェクトに投資するため、財投機関である日本政策投資銀行や独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構などを通じて発行されます。発行された財投機関債は、一般投資家から購入され、国が定める利息が債券所有者に支払われます。償還は通常、10年以上先で設定されています。つまり、財投機関債を購入することで、一般投資家は政府が保証する安定的な利息収入を得られると同時に国の重要なインフラや社会資本整備に間接的に貢献できるのです。

財投機関債の種類

財投機関債の種類

財投機関債の種類

財投機関債は、主に以下の4種類に分類されます。

1. -建設国債- 国の建設事業やインフラ整備のために発行されます。最も規模が大きく、償還期間は10~20年程度です。
2. -地方債- 地方自治体の公共事業や福祉施設の建設のために発行されます。償還期間は5~15年程度です。
3. -特別目的債- 特定の事業や政策のために発行されます。償還期間は建設国債や地方債よりも短く、5年程度です。
4. -政府保証債- 民間企業が発行した債券で、国が元本と利息の支払いを保証しています。償還期間は10~20年程度です。

普通社債と資産担保証券の違い

普通社債と資産担保証券の違い

普通社債と資産担保証券は、いずれも企業が資金調達するために発行する債券ですが、その仕組みや担保に違いがあります。

普通社債は、企業の信用力に基づいて発行される債券で、企業の財務状態や事業実績によって償還能力が左右されます。そのため、信用力の高い企業ほど低金利で発行できます。一方、資産担保証券は、特定の資産(不動産や自動車の債権など)を担保として発行される債券です。担保があるため、企業の信用力に左右されにくく、安定した金利で発行できます。ただし、担保となる資産の価値が下落すると、元本の返済に影響が出るリスクがあります。

財投機関債のリスクとリターン

財投機関債のリスクとリターン

財投機関債のリスクとリターン

すべての投資商品と同様に、財投機関債にも固有のリスクとリターンがあります。リターンは発行体と期間によって異なります。一般的に、財投機関債は超低金利の対象となる国債などの安全資産よりも高いリターンを提供します。ただし、国債よりもリスクが高いため、投資する際には潜在的なリスクを認識しておくことが重要です。

主なリスクには、発行体の信用リスク(発行体が債券の支払いを履行できないリスク)と金利リスク(金利が上昇した場合に債券の価値が下がるリスク)があります。また、流動性リスク(債券を市場で簡単に売却できないリスク)もあるため、長期投資に適しています。

財投機関債の投資メリット

財投機関債の投資メリット

-財投機関債の投資メリット-

財投機関債には、投資家にとって魅力的なメリットがいくつかあります。まず第一に、高い安全性が特徴です。財投機関債は政府系金融機関や特殊法人によって発行されるので、政府の信用が裏付けられています。そのため、デフォルトリスクが極めて低く、安心して投資することができます。

また、財投機関債は安定した利回りが期待できるというメリットもあります。財投機関債の利回りは、長期金利に連動して変動するため、金利上昇時には利回りが上がる傾向にあります。このため、投資家は将来の金利上昇による恩恵を受けることができます。さらに、利息が非課税となるため、税効率の良さも魅力です。

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました