外貨建て外債の仕組みを解説

外貨建て外債の仕組みを解説

外貨建て外債とは

外貨建て外債とは、日本国外の市場で発行される債券の一種です。日本企業が海外から資金を調達するために発行され、外貨建てで取引されます。そのため、為替変動の影響を受け、円安になると償還金額が増加し、円高になると償還金額が減少します。外貨建て外債は、一般にドル建てですが、ユーロ建てやポンド建てなどの他の通貨建てでも発行されています。

支払いの仕組み

支払いの仕組み

外貨建て外債では、債券の発行時に投資家から受け取った資金を、定期的に利子として支払います。また、発行された債券の償還期限が到来すると、投資家に対して元本を返済します。

利子は、あらかじめ定められた利回り（クーポン）に基づいて支払われ、通常は半年ごとに支払われます。利回りは債券の発行時に決定され、通貨の金利環境や企業の信用度などによって変動します。

元本の返済は、債券の償還期限に一括で支払われます。債券の償還期限は、発行時に決められ、通常は数年から数十年と長期に設定されます。債券の償還は、発行企業が投資家に対して発行済みの債券の買い戻しを行うことで行われます。

利息の仕組み

利息の仕組み外貨建て外債の魅力の一つが、利息を受け取れることです。債券を発行する側は、資金を借りる見返りとして、投資家に定期的に利息を支払います。利息率は債券発行時に設定され、通常は一定期間ごとに支払われます。債券の価格と利息率は連動しており、債券価格が高くなると利息率は下がり、債券価格が低くなると利息率は上がります。これは、債券の市場価値を安定させるために機能します。

償還の仕組み

償還の仕組み

外貨建て外債には、償還期限が定められており、その期間内に発行体が投資家に対して借り入れた元本を返済する必要があります。償還には、以下の2つの仕組みがあります。

* 一括償還 償還期限に発行体があらかじめ定めた額をまとめて一括で返済します。
* 元本均等償還 償還期限までに元本の金額を均等に分割し、それを毎年または半年ごとに返済します。また、利息は元本の残高に応じて支払われるため、時間の経過とともに利息額は減少します。

メリットとデメリット

-メリットとデメリット-

外貨建て外債には、メリットとデメリットの両方があります。メリットとしては、低金利で資金調達が可能なことが挙げられます。日本円建ての外債より金利が低いことが多く、金利差を利用した資金調達が可能になります。また、投資先の通貨の多角化にもつながります。日本円に依存せずに資金を調達することで、通貨リスクを分散できます。

一方で、デメリットもあります。第一に、為替変動リスクがあります。発行通貨と借入通貨が異なるため、為替変動によって債務が変動します。円高になった場合、債務は増加し、逆に円安になれば債務は減少します。また、償還リスクもあります。発行通貨が借入通貨より低くなると、償還時に多額の円を準備する必要があり、企業の財務に大きな負担がかかります。