STRIPS国債とは?仕組みと特徴をわかりやすく解説
投資の初心者
ストリップス国債とはどういうものですか?
投資研究家
ストリップス国債は、元本部分と利金部分を分離して別々に流通させることができる証券です。
投資の初心者
つまり、元本と利息が別々に取引されるということですか?
投資研究家
はい。その通りです。このため、元本部分と利金部分の価格が別々に変動します。
ストリップス国債とは。
株式投資で耳にする「ストリップス国債」。STRIPS(Separate Trading of Registered Interest and Principal of Securitiesの略)とは、国債の利子部分と元本部分を切り分けて、別々に売買できる証券のことです。この仕組みが有名なのは米国の国債ですが、日本では2003年から発行されるようになりました。
STRIPS国債の概要
-STRIPS国債の概要-
STRIPS(Separate Trading of Registered Interest and Principal of Securities)国債とは、国債の利息と元本を分離して取引できる債券です。通常の国債では利息と元本が一体となって取引されますが、STRIPS国債ではこれらが分離されているため、投資家は好みに合わせて利息部分または元本部分のみを個別取引することができます。また、STRIPS国債は利息の受取益が発生するたびに元本の価値が下がる特徴があり、利回りや投資期間に応じたさまざまな種類が発行されています。
元本と利金の分離とは
-元本と利金の分離-
STRIPS国債の特長の1つは、元本と利金の分離にあります。通常の国債では、利金は半年ごとなどに定期的に支払われますが、STRIPS国債では、元利金が満期日まで積み立てられており、満期時にいっぺんに支払われます。つまり、利金を受け取る権利が債権から分離されているのです。これにより、投資家は自分の投資目的や資金状況に応じて、利金だけを売買したり、元本だけを保有したりすることができます。たとえば、利金収入を得たい投資家は、利金権利のみを購入すれば、元本のリスクを負うことなく利息を受け取ることができます。
STRIPS国債のメリットとデメリット
-STRIPS国債のメリットとデメリット-
STRIPS国債のメリットとして挙げられるのは、まず流動性の向上です。STRIPS国債は金利や償還期限が異なる債券をバラバラにしたため、投資家が特定の償還期限や金利に集中して投資することができます。また、運用利回りの安定化も期待できます。STRIPS国債のクーポンは支払われないため、金利変動の影響を受けません。
一方で、いくつかのデメリットにも注意が必要です。ひとつは手数料の発生です。STRIPS国債の発行や売買には手数料がかかるため、投資コストが増加する可能性があります。さらに、価格変動のリスクも考慮しなければなりません。STRIPS国債は債券の価格変動の影響を受けやすいため、金利が上昇すると価格が下落する可能性があります。
米国財務省発行STRIPS国債
米国財務省発行STRIPS国債は、アメリカ合衆国財務省が発行する利息支払いがなく、償還時にのみ元本が支払われる国債です。通常の国債とは異なり、利息の支払いがクーポンとして発行されません。そのため、投資家は購入時に元本の全額を支払う必要がありますが、償還時に元本の全額の支払いで利益を得ます。この仕組みにより、投資家は利息の再投資の必要がなくなり、市場金利変動の影響を低減できます。さらに、STRIPS国債は利息支払がないため、債券価格が利息率変動によって大きく変動するリスクが低くなります。
日本国債におけるSTRIPS
日本国債におけるSTRIPSは、日本の国債にも適用されています。STRIPS国債は、発行時にクーポンの支払いを伴わないゼロクーポン債として発行され、償還時に一括して元利金の支払いが行われます。これにより、投資家は国債の金利変動リスクを排除し、固定的利回りを確保できます。また、日本のSTRIPS国債では、通常、債券の額面金額が1,000万円に設定され、投資家は必要な額面金額を自由に購入することができます。この柔軟性により、投資家はポートフォリオを自由に構成し、投資目標に応じた利回りを実現できます。