債券等の純与信額とは？

債券等の純与信額とは？

債券等の純与信額の定義

「債券等の純与信額」とは、企業が発行する債券や社債などの債券等を保有する金融機関が、債務者の信用リスクを考慮して設定する与信枠のことです。債券等の純与信額は、金融機関の貸出行動におけるリスク管理の重要な要素であり、債務者の経営状況や財務内容などの因子をもとに決定されます。通常、債券等の純与信額は、債券の額面金額に一定の割合を掛けた金額として設定されます。

債券等の個別現先取引とは

債券等の個別現先取引とは、債券などの金融商品を現物決済日に受け渡しを行う取引のことです。通常、現先取引は、金融機関と投資家との間で行われ、金融機関が債券を保有し、投資家がそれを買い取ることで成立します。現先取引の特徴として、現物決済日に取引の決済が行われるため、信用リスクが低く、高い流動性を持っています。また、金融機関が保有する債券について、投資家が担保権を取得することができ、より安全性の高い取引となっています。

Individual Deal Credit Exposureとは

Individual Deal Credit Exposure（個々の取引の与信状況）とは、カウンターパーティーに対して保有する特定の債券やデリバティブなど、個々の金融取引ごとに評価される与信リスクのことです。この評価は、カウンターパーティーの財務状況、信用格付け、取引の条件など、さまざまな要因に基づいて行われます。Individual Deal Credit Exposureは、債券投資家やデリバティブ参加者が、特定の取引に関わるカウンターパーティーの信用リスクを管理するために使用されます。

債券等の純与信額の計算

-債券等の純与信額の計算-

債券等の純与信額は、保有債権の帳簿価額から貸倒引当金や債券需給調整勘定等の減損引当金を差し引いた金額として算出されます。この計算により、発行体の信用リスクを考慮した債券等の回収可能額が求められます。

一般的には、次のような方法で算出されます。

債券等の純与信額 = 保有債権の帳簿価額 – 貸倒引当金 – 債券需給調整勘定

ここで、保有債権の帳簿価額は、企業が保有する債券等の取得価額です。貸倒引当金は、貸倒れリスクに対応するために計上される引当金です。債券需給調整勘定は、債券等の市場価格の変動を吸収するために計上される引当金です。

これらの値を考慮することで、企業は保有する債券等の回収可能性をより正確に評価し、財務諸表における負債の適切な測定を行うことができます。

債券等の純与信額の意義

債券等の純与信額とは、債券等の価値を表すもので、本来の債券価値から融資原価を加算したものから債券売却時の見込損益を差し引いた金額です。
この純与信額は、カネ余りの時に企業が低利で資金調達を行った結果、市場金利が上昇した際に含み損が生じやすくなるといった問題を解決するために、金融庁によって規定されました。つまり、債券の価値に対して過大な評価を防止し、金融システムの安定性を保つことを目的としています。